cikringoの日記

マイペースに思いのままに書いてます。出産を機に180度変わった生活や価値観。どこかに吐き出してないと…と。王さまの耳はロバの耳に出てくる穴みたいな場所。

そして母になる⑨誕生

更新するのが久方ぶりになりました。
最近、ちゅーたんが昼間起きている時間が長く、起きてる間もハイテンション祭りの日々。
あのパワーはどこから生まれるんだろう?
おっぱいだけなのに。。エネルギー保存してるのか疑問!

ということで、よーやく誕生します。

                              • -

予定日は6月1日。
1週間くらい前から、いつかいまかと何となく落ち着かない日々を送ってた。

絶対に出てくるから。と言われて、このお腹ともお別れなのかぁと寂しい気もしてた。

これまたネットでいろいろ調べて、出産の兆候とか過程とか勉強してた。

お産の開始は
「おしるし」っていう少量の出血が前兆としてある場合

「破水」って羊水が出てくる場合。これも破れる場所によってポタポタってのと、バシャーってのとある

「陣痛」から始まる場合

破水や陣痛は聞きなれた言葉だったけど、おしるしは初耳だった。

出産と聞くと陣痛ってのはセットで出てくるようなキーワードで、とにかく痛いんだろーなと想像してた。
鼻からスイカとか聞いたし、生理痛の何倍もとかも聞いてたし恐怖だった。

でも、正確にわかってないこともあった。

陣痛ってのは、波がある。
痛いのは最初は20~30秒くらいで、痛くない休憩時間が15分以上ある。
徐々に痛い時間が長くなって、休憩時間が短くなると。

だから、陣痛かなと思ったら時間を測って、初産だったら10分間隔になったら病院に連絡するように言われてた。

陣痛の痛みとそうじゃないのと区別着くのかな?と思ってたけど、陣痛は「これだ!」って絶対にわかる!我慢できない!と書いてた。

ずーっと、うんうん痛いイメージだったから休憩もあるのかと意外だった。
休憩時間に次の陣痛の波に備えるんだと。

病院への移動とか食事とかシャワーとかもその間にするんだみたいなことも書いてあってへぇーと思ってた。

出産というと分娩台でウンウンやってるイメージだったけと、陣痛室みたいな陣痛をやり過ごす場所があって、分娩台は、ほんとに最後の最後に行くとこだと知った。

というか、いろいろ調べたりするまでは、そういうことは知らなかったし、知る機会もなかった。


予定日に生まれる!となんとなく思ってたけど特になにもなく。。
しばらく外食もできなくなるだろうし、好きなものも食べられなくなるし…ってことで、ケーキ食べたりステーキ食べに行った。
(焼き肉とリポD?オロナミンCだっけ?で産気付くみたいな都市伝説もあった)

ステーキ食べてる頃、少しお腹が痛かった。
けど、気にならないくらいの痛さ。
陣痛の前に、「前駆陣痛」ってのがあることもあるらしく、前駆陣痛かあって、2~3日後に本陣痛ってこともあるって見てたので、それかなぁ?とか考えてた。
我慢できるので、まぁ違うなーと。

寝る頃23:00くらいから、生理痛のような痛さがあったけど、我慢できるし、間隔を計ったら、3~5分と頻繁に痛い。

我慢できない痛みでもなければ、休憩が15~20分ってのとも違う。
陣痛間隔を計るアプリがあって、それを使ってた。
f:id:cikringo:20131117131321p:plain


それでなくても心配性な両親なので、違ったらお騒がせだしなーと思って眠ろうとしてた。
夫には電話でお腹痛いんだよね、我慢できるけど…みたいに話してた。

1:30頃、これは陣痛なのかどうなのかが気になって病院に連絡した。
我慢できるんですよ…でも、間隔は短いんです…と。
電話に出た助産師さんも、うーん?という感じ。

来てみます?

(…違ったら帰されたりするってのも聞いてたので)

…うーん、様子見ます。

眠いので、眠ろうとウトウトしてるとアイタタ…というのを繰り返す。我慢はできる…。
この頃の間隔
f:id:cikringo:20131117131443p:plain

痛みが増してきましたって3時半頃に電話を入れ、じゃあ来てくださいってことになり、準備をして、四時頃に両親を起こした。

あたふた準備をし、5時頃病院に着いた。
車で15分くらいのとこだったけど、母はお化粧したり、私も着替えたりと、意外と冷静だった(けっこー痛かったけど)

病院に着くと、経産婦さんがもう一人来るからってメインじゃない部屋に通された。
私の方が時間かかりそうって思われたみたい。

子宮の収縮をはかるモニターをつけて、静観。
0はなんともない。
陣痛のMaxは100超えるってことだった。
つけた時点では、30~50くらいが2~3分おきにくる。

とうとう最初から10分間隔とか休憩とかないまま、気づいたら、痛い→痛くないが数分間隔でやってきてた。

事前に構えてたのと違ったから戸惑った。

準備として、着替えたり、あと浣腸もした。
初体験だった。
いきんだりすると、違うところから違うものも出てくる可能性あるしね。。
なるほどーって思った。

朝方、6時半くらいに先生がようやく来てくれて、見てもらうと、子宮の入口が六センチくらい開いてると。
十センチで全開になり、分娩となる。だから、まだ道半ば。その場で人工的に破水させた。そうすることで、早まるんだとか。

痛さは増してきたけど、お腹が痛いと言うよりは、腰が痛かった。ズーンと。
中からズーンとくるので、腰を外から押して圧迫してると楽だった。

母や伯母や助産師さんが来てくれては腰をさすったりしてくれてた。

最初は腰だけだったけど、赤ちゃんが下がってきたからか、おしりの方が痛くて、寝てるのがしんどかったので、座って腰を押しつつ呼吸を乱さないようにしてた。


その産院は「ソフロロジー式分娩」ってのを推奨してて、優雅な音楽を流しつつ、安らかなイメージを抱いて、呼吸を乱さずに…みたいな感じ。

これも事前の知識で、息は嫌でも吸うことは忘れないから、とにかく吐くことを意識するってあった。
それと、気を痛さから紛らわすためにも、目で数字を追ったりするようなことを事前に読んでた。

時計が目の前にあったので、秒針を目で追いながら、次の数字まで息を吐くってのを繰り返してた。
痛みは数十秒なので、次針が12のとこに行くまでには痛くなくなるからそこまで頑張ろうとかって、小さい目標も持てたし。

時計に集中する方法はかなり効果的だった。

途中、母が時計の前に立ちはだかって、扇いでくれたり水をくれようとしたりしてた。「時計を見せて!」というと時間を教えてくれたり、なんで時計ばかり見てるの?とか無邪気に質問してきたりして困った。

説明する余裕ものいてくださいっていう気力もなかったので、母の服についてるボタンを目でおいながらカウントを続けた。

途中、朝食ですー!とかって、豪華な朝食が運ばれてきた。
いやいや、無理だから。と思ったけど、母は、体力つけるためにも食べなさい!ほら!とかって、ヨーグルトを口に運んできたりした。

夫から母に連絡があり、親切にも?変わってくれようとしたんだけど、余裕がなく手を払って驚かれた。

痛みを自分の中に感情と一緒に押し込めて、時計に集中して気を紛らわしてたので、自分としては余裕がなかったけど、はたから見ると、痛いとも言わないし、顔色も変えないし、じっと時計を凝視してる私は余裕があるように見えたんだと思う。

前日から寝てないのもあって、眠気もピークで途中、うとうとして、それも、母を驚かせてた。

痛みに強いのねー、すごいねーと母。

隣の分娩室では、先程の経産婦さんは出産をおえて、別の人が「痛いぃー!!!」って叫んでた。

私は、内にこらえるのに必死で、叫ぶことができなかった。

ようやく全開となり、分娩台に。
もう終わるかーと、思うと元気が出てきた。

でも、その頃、隣の部屋で叫んでた妊婦さんの分娩が先に始まり、見事に一人。
眠気と痛みと孤独と戦ってた。

12時半頃に隣の赤ちゃんの産声が聞こえて、よーやく私の番が来るなぁとホッとした。
助産師さんが来てくれたので、もうですか?ときくと、
「まだまだではないけど、まだ」と言われた。

そこから、一時間。
最後は陣痛も弱めで、力も足りないと言われ、先生にも、もう少し頑張んなきゃぁ(笑)と言われて、
「どうしたらいいんですか?」と困ってた。

最後は大きい看護師さんが上に乗り、お腹を押し、下からも引っ張り…と、押したり引いたりかなり物理的だった。

頭が大きかったようで、大変だったみたい。

下から出てくるわけだけど、無理して通ろうとすると、皮膚が避けてしまうので、あらかじめ、あそこを切開して、後から縫うという産院も多い。

私が切開されたのかどうかはわからない。でも縫ってはくれたのと、頭が出てくるときに、なんかメリッといって生暖かくなった感覚があったので、裂けたのは間違いなさそう。

頭が出てるよ、ほら って見せてくれた。
痛いとかってのは、この時はもうわからなくて、なんか挟まってて、外に出したい感じだった。

頭が出てきてて、ヨシヨシできた。
感動とかいう感情ではなく、自分の身に起こってることがいまいち理解できず、ただただビックリしてた。

助産師さんが、取り上げてくれて、連れていかれるのがわかった。すぐには、産声もあげなかったけど、すぐに大きな声で泣き出しほっとした。

出産には人それぞれのストーリーがあるなぁ、教科書通りにはならないなぁとつくづく思った。

この世に生まれでたちゅーたんは、キリッと目を見開いて皆の歓迎を受けてたのが印象的だった。
二人きりになったとき、頑張ったねー私たちって、二人でやりきった感に浸った。